認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う

孫と中国を旅したいと一念発起 70代初めから中国語を勉強し始めた

写真はイメージ

 大阪府在住の男性Aさんは、現在83歳。70代初めから中国語を勉強し始めました。

 きっかけは、中国の後漢末期から三国時代にかけて群雄割拠していた時代の興亡史、「三国志」。Aさんは吉川英治さんが書いた小説「三国志」が好きで、お孫さんがそれに興味を示したそうです。

 当時、お孫さんは中学生になったばかり。さすがに小説は難しいかもしれないと、横山光輝さんの漫画「三国志」の存在を教えたところ、お孫さんは図書館で借りて読み始め、すっかり夢中になってしまいました。

 三国志は横山さん以外の漫画もあり、それらもネットで買うなどして読破。お孫さんは三国志をきっかけに中国の歴史や文化に興味を持つようになり、Aさんとの会話にも、中国にまつわることが増えました。

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新井平伊

新井平伊

1984年、順天堂大学大学院医学研究科修了。東京都精神医学総合研究所精神薬理部門主任研究員、順天堂大学医学部講師、順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学教授を経て、2019年からアルツクリニック東京院長。順天堂大学医学部名誉教授。アルツハイマー病の基礎と研究を中心とした老年精神医学が専門。日本老年精神医学会前理事長。1999年、当時日本で唯一の「若年性アルツハイマー病専門外来」を開設。2019年、世界に先駆けてアミロイドPET検査を含む「健脳ドック」を導入した。著書に「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法」(文春新書)など。

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