「睡眠時無呼吸症候群」重症と診断されCPAP治療を5年継続…50代記者の現在

「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の治療で使用される装置「CPAP」

「それだけ、質の高い深い睡眠をとれているということです。CPAPは“相性”が合えば睡眠の質が劇的に改善されます。自分でもずっと使用していますが、初めて使った時は起床した時の爽快感に驚きました」(梶本院長)

 ほかにも効果を感じたのは「口呼吸をあまりしなくなった」ことだ。記者は幼少の頃から片方の鼻が詰まっていて、いつでも口呼吸だった。しかし、CPAPでは鼻を覆ったマスクから強制的に空気が送り込まれるので、口呼吸すると口から空気が抜けて呼吸がしづらくなる。つまり、就寝中はずっと口を閉じて鼻呼吸を続けることになる。

 そのため、目覚めたときに喉がカラカラに渇いていることがなくなった。また、口呼吸でなくても苦しさを感じないことに慣れ、日中も自然と口を閉じて鼻呼吸になっている時間が増えた。

 口呼吸は口の中が乾燥して唾液が口腔内の隅々まで行き届かなくなる。唾液には口腔内を洗浄・殺菌する役割があるため、口呼吸では歯周病や虫歯になりやすくなると報告されている。記者が定期的に通っている歯科医院でも、CPAPを始めてからは「歯の汚れや歯石が少なくなった」と指摘された。

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