健康長寿に役立つ高齢薬膳

【白ごま】「肺」に潤いを与えドライアイや呼吸器系トラブルを改善

白ごまキャロットラペ(提供写真)

 加齢による目の不調といえば老眼ですが、「ドライアイ」も現れやすい症状です。涙液の量や質が低下することによって、目の乾き、疲れ目、異物感、かすみといった症状が引き起こされた状態を指します。

 目の表面には液層・油層・ムチン層からなる「涙液層」があり、それによって潤いが保たれ、乾燥を防いでいます。しかし、年齢を重ねると分泌される涙の量が少なくなり、その質も悪くなります。さらに、涙の蒸発も加速します。涙液層のもっとも外側にある油層は油膜によって涙の蒸発を防止していますが、油の分泌量も加齢によって減少するためです。

 ドライアイは、パソコンやスマホなどによる目の酷使でも引き起こされやすくなります。また、エアコンによる室内の乾燥も症状を悪化させる原因です。そもそも秋から冬にかけては、目が乾燥しがちなシーズン。暖房の悪影響を防ぐためにも、ドライアイ対策を講じたい時季といえます。

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池田陽子

池田陽子

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

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