ただし自覚症状はほとんどありません。白血球も、赤血球や血小板も、正常なものとほとんど違いがありません。そのため慢性白血病患者の大半は、健診で見つかった人で占められています。最初から急性白血病の人は急激に体調不良が悪化していくため、健診よりも前に、病院にかかります。定期健診で見つかるようなことはまずありません。
慢性白血病は、放っておくと急性白血病に変わって(急性転化)、命に関わることがあります。しかしよく効く薬が開発されているため、早めに治療を始めれば、急性転化を防ぐことができるとされています。
健診で白血球が多いと言われ、再診を勧められたら、迷わず大きな病院を受診するべきです。
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。