仕事ばかりではなく生活の面でも、S先輩のように活躍する、生きることは無理だと感じました。S先輩にストレスなんて皆無ではないかと思ったこともあります。あるいは、ストレスを逆にエネルギーにできる、逆転できる才能がある方なのだとも思いました。
最後は双方とも転勤となり、お会いする機会はありませんでした。
私は、何かあれば「S先輩に相談すればよい」と思っていました。しばらくしてから、がんを患っておられたのを耳にしましたが、結局、3年後に亡くなられました。以後五十数年、S先輩のような医師には会えていません。今でも、「こんな時はS先輩だったらどうされただろうか」などと考えます。
「リラの花さくキャバレーで会って、おとこやぶ医者、どこへ行く~」
S先輩の十八番の歌です。
がんと向き合い生きていく