パートナーが発達障害の人「カサンドラ症候群」要注意 不眠や食欲低下を招き、うつリスク増

違和感があっても我慢しているケースが多い

 また、妻が自身のカサンドラ症候群を自覚するのは出産後が多いという。一般的に、子供が生まれると夫は家族中心の生活に変わるケースが多い。しかし、ASDの夫はこだわりの強さから出産後も独身時代と同じルーティンで生活する。そのため、たとえば妻が「子供が熱を出して大変だ」と伝えても、夫がルーティンを崩されるのが苦手なASDの場合、自分の用事を優先して妻の言葉を無視し、家に帰らない日もしばしばあるという。こうした生活が続いて妻がカサンドラ症候群を発症してしまうのだ。

「逆にASDの夫が子供を分身だと思い込んで過度に支配的になるケースもあります。こだわりが『教育』に向いていた場合、教育熱心になり子供に対して無理難題を押し付けます。思い通りの結果が出ないと子供を執拗に怒り、時には妻に対しても『育て方が悪い』と叱責し、母子共にカサンドラ状態になるケースが少なくありません」

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