“川上”から“川下”までは、だいたい25年ほど。アルツハイマー病は65歳以上で増えますから、40歳くらいからアミロイドβの蓄積が始まるわけです。
一方、若年性アルツハイマー病は、65歳未満で発症した場合を指します。
発症の平均年齢は51歳。“川上”から“川下”の話を当てはめると20代からアミロイドβが蓄積し始めることになりますが、そんなに若い年代から……ということは考えづらく、アミロイドβの蓄積スピードが速いのではないかと考えています。
■診断が難しく、症状が重くなりやすく、進行も早い
若年性アルツハイマー病も老年性のアルツハイマー病も、治療法(対症療法)は共通しています。それでも若年性に特化した専門外来が必要だと考えるのには、次の理由があります。
第一人者が教える 認知症のすべて