適切なリハビリでは「起こす」ことが重要です。リハビリと食事を含めて8時から19時までの日中はしっかり起こしている施設と、リハビリと食事以外の5時間、就寝時間はすべてベッドに寝かせている施設では、回復の度合いや成績が大きく変わってくるのです。
⑤「力量があるリハビリ主治医が在籍しているか」も大切なポイントになります。主治医は、個々の患者さんの病状を的確に把握して、「その患者さんはどこまで回復できるのか」というゴールをしっかり予測できなければなりません。その力量がなければ、当初の予測よりも回復の度合いが上がってこない場合に修正して対処することができず、「この程度の回復でも仕方がないから、諦めてください」で終わってしまいます。主治医の力量は、患者さんやご家族の将来を左右するくらい重要なのです。
来院される患者さんの中には、脳の損傷の度合いや認知機能の低下、全身状態の不良などにより、リハビリを行っても残念ながらそれほど回復が望めないケースもあります。その場合は、目が開くようになる、笑顔が出る、うなずくようになるだけかもしれませんが、主治医は回復が難しい状態を本人やご家族に伝えなければなりません。
正解のリハビリ、最善の介護