家計簿を見れば病気がわかる

魚を丸ごと食べる富山・石川県民は美肌

15年の富山県観光大使(C)日刊ゲンダイ

 都道府県の魚(鮮魚)の消費量と、循環器病の患者数には、これといった相関が見られませんでした。しかし、肌の健康とは大いに関係しているようです。

 化粧品大手の㈱ポーラでは、毎年「美肌県グランプリ」を開催し、インターネットで結果を公表しています。同社は「全国47都道府県、16歳以上の女性の肌、累計1500万件を超える」肌データを有しており、しかも「1日平均約3000件」の新規データが追加されているそうです。まさに肌のビッグデータです。その膨大なデータをもとにつくったのが、美肌ランキングです。

 過去4年間にわたって、福井県が美肌1位を獲得していますが、同県は比較的多く魚を消費しています(2014年の順位は12位)。そこで、試しに最新(2014年)の魚の消費量(購入量)上位県・下位県と、美肌ランキング2015年の順位を並べてみると、〈表〉のようになりました。

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永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。