家計簿を見れば病気がわかる

金持ちが年間で使う「マッサージ代」は貧乏人の43倍

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 現時点では、サプリの摂取量が寿命に影響を与えるかどうかは明らかではありません。ただ、人間ドック等を受ける習慣がある人は、それだけ健康に気を使っているので大病になりにくいという研究があります。マッサージ等もストレスを取り除き、心身ともにリフレッシュする効果があるでしょう。所得と健康は、比例するのかもしれません。

■低所得者ほど脳卒中のリスクが上がる

 実際、低所得者は高所得者と比べて体調不良になりやすく、うつ病や自殺率が高く、早死にするリスクが高いことが世界中で続々と明らかにされつつあります。日本でも、2009~2013年度に行われた「社会階層と健康」研究(文部科学省)が知られています。それによれば、低所得層ほど仕事のストレスが大きく、脳卒中のリスクが高いそうです。またとくに女性では、低所得層ほど心臓病にかかりやすいという結果が出ています。

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永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。