独白 愉快な“病人”たち

変な咳から難病発覚 大工原忍さん救ったアロマとの出合い

メディカルアロマスペシャリストの大工原忍さん(C)日刊ゲンダイ

 ただ、その後の治療はさらに過酷でした。というのも、特効薬がないので強い抗生物質と結核の薬を飲むことになったのです。「抗生物質で菌を叩いて肺の影を小さくしてから両肺を半分に切りましょう」という方針で治療がスタートしました。

 入院が嫌だったので無理を言って自宅療養にさせてもらいましたが、検査のために肺の細胞を何カ所も切り取ったので1カ月はほぼ寝たきりでした。強い薬の作用もありみるみる痩せて、身長167センチなのに体重が30キロ台まで激減。まさに「ザ・病人」です(笑い)。でも、人には感染しないので社会生活はなんとかできていました。

■フランスでは保険が利く医療行為

 2カ月に1度のペースでCTを撮りながら、2年にわたって抗生物質を飲み続けました。でも、良くなるどころか逆に悪い菌が力をつけてきてしまったのです。それを聞いたとき「薬をやめよう」と思いました。薬で内臓が荒れ、免疫力が落ちているのがありありとわかったからです。病院に行くのもやめて、食生活をはじめ生活全般を「体にいい」といわれているものに変えました。そして、「メディカルアロマ」を始めたのです。

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