科目別では「皮膚科」と「整形外科」で、コロナの影響が少なかった。皮膚科は患者数が2・3%減にとどまった。昨年4月こそ14.2%減となったが、5月にはほぼ前年並みに戻し、8月にはプラスに転じ、10月は前年比8.6%増と活況を呈していた。整形外科もほぼ同様の動きを示している。昨年4月、5月期こそ20%ほど患者が減ったが、第2波の7月を除けばほぼ前年並みに回復した。内科系の科目は、処方箋を長めに書いてもらうことで通院回数を減らすことがでるが、肌の痒みや痛み、関節や筋肉の痛みなどは直接的な治療が必要なため、回数を減らしにくいという側面もあったと思われる。
反対に壊滅的とも言える影響を受けたのが、「小児科」と「耳鼻科」(耳鼻咽喉科)であった。小児科では、1月までで患者数が32・3%減り、医療費(=診療所の収入)が26.6%減った。とくに第1波の落ち込みが際立っていた。昨年5月の患者数はなんと前年の半分以下(51.1%減)だった。その後も回復は進まず、10月になってようやく回復の兆し(それでも14.1%減だった)が見えたかに思えたが、11月以降は再び前年を大きく下回った。
新型コロナ禍で何が起きているのか