ほかのがんでも、その可能性はあります。特に大腸がんは、転移があっても、原発の大腸への手術がよく行われます。便の通り道を確保するためです。大腸がんは、肝臓や肺への転移に対しても数が少なければ手術します。
前立腺がんの転移例では、ホルモン治療を行ってマーカーのPSAが低下し、転移が縮小するなど効果が認められると、大本の前立腺がんに放射線治療を行うことがあります。5個以内の少数転移には、定位放射線治療も保険適用です。
転移がんへの考え方も医療の進歩で変わっています。以前なら、転移がんだと抗がん剤治療による延命がほとんどでしたが、今は必ずしもそうではないのです。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵