それに超過死亡数の計算は、意外と難しい。各年の「想定される死亡数」には、必ず大きな幅が出てしまう。ところがランセットの論文では、日本の超過死亡数が「±5000~8000人」の幅で推計されている。普通はそんなにピタリと出ない。
■WHOの数字に国別データなし
国立感染症研究所の計算によれば、20年1月~21年12月の国内の超過死亡数は1万2280~7万9360人で、かなり大きな幅がある。この2年間で、最大約8万人がコロナ(関連死を含む)で亡くなったことになるが、確率的にはそれよりずっと少ないはずだ。
今月5日にはWHO(世界保健機関)による世界の超過死亡数の推計値が発表された。
20~21年の2年間のコロナ死(関連死を含む)は1490万人としている。ただし国ごとの推計値は公表されていない。