元国立がん研究センターの医師は重度の糖尿病を食事・運動・計測で治した

元国立がんセンター研究所疫学部長の渡邊昌さん(提供写真)

 言われて気がついたのですが、その数年前から体がだるい、肩が凝る、目が疲れるなどの不定愁訴が続き、免疫が落ちているのか風邪をひきやすく、頑固な水虫も一向に治りませんでした。

 糖尿病の原因もいろいろ考えましたが、ストレスが大きいのでは、と考えました。当時は疫学部長として難しい仕事を抱えていて、同僚の3人の医師も同時に糖尿病を発症したのです。

 担当医師に治療法を聞くと「食事と運動」と「薬」があるとのこと。薬を飲むのはなんとなく嫌だし、糖尿病についていろいろ勉強して生活習慣病の予防を説いていた疫学部長としては、「薬」なしの「食事と運動」だけでどこまで克服できるのか、実証したいとの考えもありました。それで担当医師に「食事と運動で治す」と宣言したのです。

 まず、毎日を規則正しい生活に改めました。

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