元国立がん研究センターの医師は重度の糖尿病を食事・運動・計測で治した

元国立がんセンター研究所疫学部長の渡邊昌さん(提供写真)

 それまでは仕事の関係で生活のリズムはもちろん、食事の時間も不規則でした。夕食は病院周辺で食べ、家に帰っても残っている夕食を食べることもしばしばありました。飲む機会も多くがんセンターがあった築地にはなじみの店がたくさんありました。とくにセンター前のステーキ屋は週5回通い、同じような生活をしていた同僚の医師は相次いで60代で心筋梗塞などで亡くなりました。

 食事は1日3回(朝6時、昼12時、18時)として、習慣だった10時、15時のお茶とお菓子はやめました。夜遅くまで起きているとお腹がすくので21時には就寝することにしました。

 私の場合は明らかに食べすぎでしたので、医師と相談して1日の摂取カロリーを1600キロカロリーに決めました。

 食卓にはデジタル秤を置き、口に入るモノは全て秤ではかり、ノートに記録してから食べることにしました。夜はそれをまとめて、「食品交換表」の簡易表をもとにして1日の摂取量を炭水化物、タンパク質、脂肪に分けて計算し、脂肪は20%以下としたのです。

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