元国立がん研究センターの医師は重度の糖尿病を食事・運動・計測で治した

元国立がんセンター研究所疫学部長の渡邊昌さん(提供写真)

 私は、ステーキや脂身など、脂肪とみえるものは一切口にしませんでした。食品中にもともと脂肪がふくまれているからです。

 例えば大豆の脂肪の大半はそのまま豆腐の中に残っています。つまり、水分を除いた豆腐の重量の20%くらいは脂肪なのです。マヨネーズには結構脂がふくまれているのでノンオイルタイプのドレッシングなどに変えました。

 ケーキやクッキーにも油脂が多く使われているので避けました。

 外食は思い切って半分残すことにしました。戦後の食糧難時代を考えれば非常にもったいない話ですが、仕方ありません。周りの人と食事しながらもゆっくり食べるためにはその方がいいのです。

 今はレストランなどではカロリー表示をしてくれています。それを目安にするといいでしょう。

 注意したいのは果物です。最近の果物はどんどん甘くなっているので気をつけなければなりません。また、「甘いものは厳禁」という人がいますが、それを我慢することのストレスを考えると和菓子のまんじゅうや羊羹は1日1個くらいは小さいものを食べてもよいのではないか、と思います。

5 / 10 ページ

関連記事