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木綿豆腐は水切りのひと手間で塩分を控えて味と食感アップ

歯ごたえがあり栄養素も濃縮(木綿豆腐の水切り)(C)日刊ゲンダイ
木綿と絹ごし 豆腐の製法と栄養分の差異

 豆腐の製法をおさらいしておこう。「腐」の文字があるが、発酵食品ではない。大豆を搾ると豆乳がとれる。その字のごとく、ミルクと同じくらいタンパク質に富んでいる。大豆ほど良質のタンパク質を含んだ植物性食材はないので、大豆は畑の肉などと呼ばれる。豆乳に、“にがり”を加えると大豆タンパク質が網目状に凝集し、プリンのようなぷりぷりのカタマリとなる。これが豆腐。

 にがりとは海水からとれる塩化マグネシウムを主体とするミネラル成分。マグネシウムイオンがタンパク質表面の電荷を中和するので、タンパク質同士が近づいてくっつくという仕組み。このままいただくのが絹ごし豆腐。

 いったん豆腐を崩して、布を敷いた箱に入れ、圧縮・脱水・成形したものが木綿豆腐。表面に布の跡がつく。搾った分、木綿豆腐は歯ごたえがあり、栄養素(主にタンパク質)も濃縮されることになる。そのかわり水溶性のビタミンなどは抜けやすいので、絹ごしの方に多く含まれる。絹ごし、木綿の差は、実は、絹や木綿の布でこしているからではないのである。

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