ようこそ!不老不死レストランへ

ふわふわ卵サンドは薄味だからこそ塩分を控えて豊富な栄養素をいただく

予熱で仕上げるのがコツ(C)日刊ゲンダイ
卵白のタンパク質と卵黄の油脂は生命発生のためのエネルギー源かつ資材源

 卵は完全食。生命の誕生に必要な栄養素(アミノ酸、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルなど)がすべて十全に含まれている。タンパク質の良し悪しを示すアミノ酸スコアは満点。卵白はタンパク質のかたまりで、卵黄は油脂のかたまり。どちらも生命発生のためのエネルギー源かつ資材源。鶏にとっては災難だが、人にとってこれほど有用で安価な食材もない。

 卵黄の構造は実はとても複雑。内部は、タンパク質の網目構造と脂質が交互に重なったミルフィーユ構造からなっている。黄身のコクは、大量に含まれるレシチンという油脂の舌触りによる。レシチンは、鶏にとっては細胞膜の材料となるが、食べる側の人間にとっては、コレステロール低下作用がある。

 卵黄の色は餌に含まれるカロテノイド(植物由来の黄色色素)がどれくらい移行したかによる。トウモロコシ、オレンジの皮などをたくさん与えると濃い黄色になる。少ないと白っぽくなる。

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