罹患数については、男性では前立腺がんがトップに立っている。ところが死亡数で見ると6位にとどまっている。前立腺がんは進行が遅く、ステージⅠ~Ⅲであれば、5年相対生存率は100%である。実は10年生存率でも100%で、そのため見つかっても治療せず、経過観察となる場合が多い。とくに高齢者では、がんの進行より寿命のほうが早い場合もある。
肺がんの罹患数は、男性で4位、女性で3位だが、死亡数では男性でダントツ、女性でも2位になっている。肺がんは小細胞肺がんと、非小細胞肺がんに分かれている。とくに小細胞肺がんの予後が悪い。ステージⅠでも5年相対生存率は48%に過ぎず、ステージⅣではわずか2%である。非小細胞肺がんも、大腸がんなどと比べるとかなり予後が悪い。肺がんで助かりたかったら、早期発見するしかない。