健康長寿に役立つ高齢薬膳

【ピーマン】血液をサラサラにして血流をアップする優れた効果がある

ピーマンとサバの中華丼(提供写真)

 中医学において下肢静脈瘤は血の巡りの悪さが原因と考えます。体の末端にまで栄養が行き届かず、新陳代謝が低下して老廃物がたまりやすい、「瘀血」という体質の人に多く見られます。打ち身やアザができやすく、クマやシミが多い、唇や顔の色が紫がかっている、肩こり、関節痛、頭痛に悩まされるといった特徴もあります。

 改善のためには血行を促進する食材を取り入れましょう。おすすめはピーマン。血液をサラサラにして血流をアップする優れた効果があります。また、胃の働きを整えて、食欲不振の解消にも役立つ野菜です。

 さらにピーマンは血の巡りだけではなく、「気」の巡りを良くする働きにも優れています。中医学では「気の巡りが滞っている状態」とは「ストレスがたまっている状態」と考えます。ピーマンは滞った気の流れをスムーズにして、気持ちをリラックス、ストレス解消にも貢献してくれるのです。

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池田陽子

池田陽子

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

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