健康長寿に役立つ高齢薬膳

【枝豆】「脾」を強めて水分代謝をアップしつつ「気」と「血」を補う

枝豆ともやしの海苔カレー風味(提供写真)

 また、人間のエネルギー源である「気」、全身に栄養を与える成分「血」の不足もじんましんの原因になります。気は体表を保護する作用があります。この働きが弱まると、皮膚が外からの刺激を受けやすくなってしまうのです。また、血の不足は皮膚を滋養することができないために、じんましんなどの皮膚病を引き起こしやすくなってしまうのです。

 改善のためには、水分代謝をアップしながら、気と血を補う食材を取り入れることが大切です。おすすめは枝豆。脾を強めて水分代謝をアップし、利尿を促す作用に優れています。むくみの改善にも役立ちます。「ビールに枝豆」は理にかなっているのです。また、気と血を補い、滋養強壮にも優れた効果があります。胃の不調、便秘、血圧降下にもよく、女性にとっては美肌にも威力を発揮。ビールのおつまみだけではなく「スーパービーンズ」として、もっとふだんの食事に取り入れていただきたい豆なのです。

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池田陽子

池田陽子

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

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