SGLT2阻害薬のライバルは、言わずと知れたGLP1(GLP-1受容体作動薬)です。
SGLT2阻害薬の報告より少し後になりますが、GLP1も同じように動脈硬化に関わる病気のリスクを下げ、健康寿命を延ばすような効果が報告されています。
それでは実際にどちらの薬がより優れているのでしょうか?
今のところ最も新しい比較データと言っていい、23年のブリティッシュ・メディカル・ジャーナル誌に掲載されたメタ解析(それまでの研究結果をまとめて分析する研究法)の論文では、SGLT2阻害薬もGLP1も、どちらも12%総死亡のリスクを低下させていました。
つまり、その効果は同じという結果です。
22年に発表された65歳以上を対象とした別の比較データでは、やはり動脈硬化性の病気の予防効果には、両者で差がなく、心不全に伴う入院リスクについては、34%勝るという結果が得られていました。
糖尿病治療を激変させた新たな薬「SGLT2阻害薬」の正体とは? 医師が解説
GLP1との比較