一昨年までは、東京五輪を契機にトコジラミの被害が一気に広がるのでは、と危惧する声が上がっていました。世界中から何十万人もの観光客が東京に押し寄せたら、トコジラミの入国を防ぎようがありません。被害者が続出すれば、南京虫ならぬ「東京虫(トンキンムシ)」のウワサが世界中に発信されてしまうでしょう。しかし、新型コロナの影響でその懸念はなくなりました。
ところが思わぬ伏兵がいることが分かってきました。トコジラミの海外からの持ち込みは、人間だけに限られているわけではありません。ツバメが運んでくることもあるのです。
ツバメには、ツバメトコジラミという種類が寄生しており、人間からも吸血することが確認されています。数年前、ある病院でツバメトコジラミの大量発生があり、調査の結果、外壁に作られたイワツバメの巣から侵入してきたことが確認されるという出来事がありました。
あなたを狙う「有毒」動物