柳沢先生!教えて!睡眠で知りたいこと全部聞いた(後編)「寝酒をするくらいなら睡眠薬を」

オレキシンのモデル(C)日刊ゲンダイ

 ──なぜ、寝酒はダメなんですか?

 アルコールにはまさにマイスリーと同じ類いで、不安を和らげる脳内物質の活動を促進する作用があって、脳全体を鎮静する作用がある。酒をある程度以上飲むと眠くなるのはそのためです。だけど、寝入った後の睡眠の質はガタガタなんですね。なぜかというとアルコールはアセトアルデヒドになって、やがて酢酸になります。このアセトアルデヒドは交感神経を活発化させ、むしろ覚醒に働く。だから心臓もドキドキするし、寝入っても睡眠の質が悪くなる。深酒すると数時間で起きちゃうでしょ。で、もう一回眠れなかったりする。それはアセトアルデヒドのせいです。

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