このDDTですが、早くも19世紀の終わりまでに化学合成され、第2次世界大戦前には殺虫効果が確認されていました。しかし戦前は、殺虫剤といえば日本の除虫菊から抽出したピレスロイドが海外でも人気を集めており、DDTはあまり注目されていなかったのです。ところが太平洋戦争が始まって、日本からの除虫菊が途絶えたため、アメリカ軍が代用品としてDDTを使い始め、急速に広まったというのが経緯です。とはいえピレスロイドよりもずっと強力で、しかも安価に大量生産できることから、終戦直後の日本人に惜しみなく使用されたのでした。
いまやコロモジラミはホームレスなどにしか見つかりません。代わって増えつつあるのがケジラミとアタマジラミです。 ケジラミは陰毛を好みます。陰毛の付け根にしがみついて、皮膚から吸血し、陰毛に卵を産みつけます。そして宿主がセックスをするたびに、相手に乗り移って新しい住まい(宿主)を開拓していきます。
あなたを狙う「有毒」動物