それだけでなく、実家暮らしは健康面でのメリットも大きい。慣れない都会で1人暮らしとなれば、ストレスがたまるし、食事や生活が不規則になる。とくに入社数年間は給料が低いため、食費を節約せざるを得ず、栄養が炭水化物と脂質に偏ってしまう。
大阪大の1人暮らしの学生が、実家通いの学生よりも太りやすいとの調査結果と同じだ。実家にいれば、栄養バランスを心配する必要もない。
また、早く結婚する気がない男子にとっては、なおさら実家暮らしが有利になる。
厚生労働省の人口動態調査を見ると、1人暮らしの独身男性は、妻帯者と比べて、早く死ぬリスクが明らかに高いことが分かる。妻がいる男性の死亡のピークは85~89歳。だが未婚者に限れば70~74歳だ。
1人暮らしの未婚者の平均寿命は公表されていないが、男性全体の平均寿命(82歳)よりも数年(あるいは10年近く?)は短いと考えたほうがいいだろう。またそれだけ、生活習慣病などにかかりやすいと考えられる。